東京都江戸川区西葛西の行船公園内にある江戸川区自然動物園のレッサーパンダを紹介しています。
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本日は本の紹介です。

『北の動物園できいた12のお話』旭山動物園物語
角川学芸出版、浜なつ子 著、あべ弘士(絵)

漢字のフリガナの量から推察するに、小学校高学年あたりが本書の対象年齢だと思われます。
でも大人も読んで下さい。
日本における動物園に対する認識は、大部分の人は小学生の頃から変化していないと思われるからです。

そして本書は、伝えたいことを短い文章でキッチリと伝えています。
大きく四章に分けられた本書はそれぞれが3話構成で、合計12話です。
余計なエピソードなどに話が逸れることなく、一つの話が一つのテーマで分り易くまとめられています。

第一章のタイトルが「野生動物はペットじゃない」。
野生動物はペットでもなければ家畜でもない、人間の勝手な思い入れや都合のいい解釈の対象にもならなければ、動物の擬人化など全くの見当違いであることを、あらためて考えさせられる章です。
たぶん大部分の日本人が、ここから認識を改めないと動物園に対する見方も変わらないんじゃないかなと思います。

そして飼育係にとって動物の死が、こんなにも重いものなのかと胸が塞がれるような思いがしました。
手探り状態の飼育、巻き戻しすることができない時間、ああすれば良かった・ああしなければ良かったという後悔の一つ一つが動物達の健康と命に関わってくるのです。
動物の死が重大な出来事であるのは我々の想像に難く在りませんが、その前後の状況や感情を具体的に書かれると、命を扱う仕事って本当に本当に重い…としか言葉が出ません。

ハッキリ言って、第一章は公共の場で読んではダメです。人前で本を読みながら号泣するアブナイ人になりますよ。

第二章「4000通りの生きかた」は飼育のエピソードを、第三章「動物園のピンチ」は貧乏時代から「ととりの村」「もうじゅう館」~「あざらし館」オープンまで、第四章「にこにこ笑って生きよう」では今後の話をしています。
特に第12話「森を捨てたヒト」では、現代人の抱えるモヤッとした不安感に関してふれられており、現代のねじれた価値観を解きほぐすヒントになっています。

野生動物とは?自然とは?そして人間とは何なのかを考えるため、動物園をもっと積極的に社会の中で活用して欲しい。
そしてその入り口として、子供も大人も本書に触れてみては如何でしょうか。
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